低血圧の改善に役立つ高麗人参
低血圧は、血液を送り出す心臓の力が弱まっている状態です。低血圧は、めまいや頭痛、身体の疲労感などを引き起こし、生活の質を低下させます。
高麗人参は、古くから心臓の機能を補助する強心作用のある薬草として珍重されてきました。高麗人参には血圧を正常化する効果や心臓の機能を高める効果があり、低血圧の予防・改善にとても効果的です。
低血圧の改善には自律神経の調整とストレス軽減が重要
低血圧は、遺伝などによる体質が原因で起こるほか、強いストレスによる自律神経の乱れや、ホルモンの分泌や内臓に関わる疾患なども低血圧の原因になります。
また、急に立ち上がった際に血圧が低下する場合があります。こうした症状は「起立性低血圧」と呼ばれ、主に自律神経が正常に機能していないことが原因で起こります。
低血圧を改善するには、自律神経の機能を正常に保つことや、ストレスをなるべく軽減することが重要です。
高麗人参は血圧を正常化する
血圧は、自律神経の働きによって調整されています。高麗人参には自律神経のバランスを整える効果があり、血圧の異常を修正して低血圧の改善に役立ちます。
・血圧は自律神経によって調整されている
自律神経は、血液の流れや内臓の機能、ホルモンの分泌などを24時間無意識のうちに調整している神経です。自律神経は、心身を緊張・興奮させて血圧を高める交感神経と、心身をリラックスさせて血圧を抑制する副交感神経に分けられ、両者がバランスをとりながら機能しています。
自律神経のバランスが乱れると血液の流れがうまく調整できなくなり、低血圧や高血圧の原因になります。
・高麗人参は自律神経を整えて血圧を正常化する
高麗人参特有の成分であるジンセノサイドには、自律神経のバランスを正常化する作用があります。
ジンセノサイドには多くの種類があり、神経の興奮を抑制するジオール系や、神経を刺激するトリオール系などに分類されます。ジオール系とトリオール系には相反する作用がありますが、これらは相殺されることなく体内で機能します。
例えば、交感神経が過度に活発になり血圧が上昇すると、ジオール系が強く作用して興奮を抑え、血圧を低下させます。逆に副交感神経が過度に優位で血圧が低下している場合は、トリオール系が強く作用して交感神経を刺激し、血圧を正常値へと上昇させます。
こうしたジンセノサイドの作用により、高麗人参は血圧を正常値に修正します。
・血圧を正常化する効果が実験で確認されている
血圧を修正する高麗人参の効果は、実験でも確認されています。
大阪日生病院において、高血圧者・正常血圧者・低血圧者合計316名に対して高麗人参を摂取させ、血圧に対する高麗人参の効果を調べる実験が行われました。その結果、高血圧者の半数以上の血圧が低下し、正常血圧者の95%の血圧が変化せず、低血圧者の3分の1の血圧が上昇したことが報告されています。
低血圧の治療薬は少なく、3分の1の改善はとても大きな効果です。血圧を正常化して低血圧を改善する高麗人参の効果は、こうした実験でも確認されています。
ストレスを軽減して低血圧を防ぐ
低血圧は遺伝的な体質だけでなく、仕事や人間関係などのストレスによって引き起こされるケースが多くあります。ストレスは自律神経を強く刺激するため、自律神経が乱れて血圧の調整がうまくいかなくなります。
高麗人参は古くから精神を安定させる薬草として珍重されており、ストレスを軽減する高い効果があります。ストレスを軽減する高麗人参の効果は、現代の研究でも確認されています。
高麗人参は、ストレスを軽減することで自律神経の乱れを防ぎ、低血圧の予防・改善に役立ちます。
心臓の機能をサポートして低血圧を改善する
低血圧は、血液を送り出す心臓の力が低下している状態です。高麗人参は、古くから強心作用のある薬草として利用されており、心臓の機能を補助して低血圧を改善する効果があります。
・高麗人参は心臓の機能を高める薬草
東洋医学における高麗人参の効果をまとめた「高麗人参七効説」では、高麗人参に「益血復脈（えきけつふくみゃく）」の効果があるとされています。益血復脈とは、造血を促して脈拍を力強く回復させる効果を意味します。
心臓の機能を高める高麗人参の効果は、古くから利用されてきました。
・高麗人参は心臓を健康に保つ
高麗人参には、心臓の正常な機能に必要なカリウム・カルシウム・マグネシウムといったミネラルが含まれています。高麗人参はこれらのミネラルを身体に補い、心臓の機能を補助します。
また、心臓の機能低下や心臓疾患は、主に心臓の血管に動脈硬化が起こることで発生します。高麗人参には、血管を健康に保って動脈硬化の進行を抑制する高い効果があり、動脈硬化による心臓の健康悪化を防ぎます。
このように、高麗人参には心臓の機能をサポートする効果があります。高麗人参は血液を送り出す心臓の機能を高めて、低血圧を改善します。
起立性低血圧の改善にも効果的
急に立ち上がったときに血圧が大幅に低下する場合があり、めまいや頭痛などの症状を引き起こします。こうした低血圧の症状は「起立性低血圧」と呼ばれます。
急に立ち上がると、重力によって下半身に血液が集中します。通常はすぐに上半身へと血液が送り出されますが、自律神経が乱れていると血流のコントロールがうまくいきません。これにより、上半身の血液が不足して起立性低血圧が起こります。
高麗人参は、ジンセノサイドの働きによって自律神経のバランスを正常な状態に修正します。高麗人参は自律神経の機能不全を防ぎ、起立性低血圧の予防に役立ちます。
まとめ
高麗人参は、古くから強心作用のある薬草として利用されてきました。高麗人参には自律神経を整えて血圧を正常化する効果や、低血圧の原因となるストレスを軽減する効果、心臓の機能を補助する効果があり、低血圧の予防・改善にとても効果的です。
低血圧は、めまいや倦怠感を引き起こして生活の質を低下させます。高麗人参を日々の生活に取り入れて、血圧の改善に役立ててみることをお勧めします。
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