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記憶力を高める高麗人参

高麗人参の学名は「Panax ginseng」といい、「Panax」には万能薬という意味があります。高麗人参はその名の通り、万病に効く薬草として珍重されてきました。高麗人参には高い健康効果とともに、古くから頭を良くする効果があるとされており、記憶力や学習能力を高める効果が現代の研究でも確認されています。

古くから頭を良くする薬として利用された高麗人参

約2000年前に記された中国最古の薬物書である『神農本草経』には、高麗人参の効果として「智を益する」効果や、心を安らかにする効果があると記載されています。
また、高麗人参の薬効をまとめた東洋医学の「高麗人参七効説」のひとつに「養心安神(ようしんあんしん)」があり、高麗人参には神経の働きを助けて精神を安定させる効果があるとされています。
このように、高麗人参は古くから精神を安定させて頭を良くする効果のある薬草として珍重されてきました。

研究で脳機能を高める効果が確認されている

現代の研究でも、脳に対する高麗人参の効果が確認されています。

ネズミを使った多くの実験

ブルガリア科学アカデミーの研究において、健忘症を発症させたネズミや老齢のネズミに対して高麗人参を摂取させたところ、ネズミの記憶力と学習能力が高まったとする実験報告があります。
また、ネズミに対して特定の音を鳴らした後に電気刺激を与える実験を行ったところ、高麗人参を与えたネズミは音と電気刺激の関係を学習するのが早く、高麗人参を与えなかったネズミよりも早く避難を始めたという実験報告があります。
さらに、迷路装置を使った実験においても、高麗人参を投与したネズミは迷路を抜ける時間が短く、自分の位置の識別も正確であったことが報告されています。

このほかにも、無駄な徘徊行動が多い老齢のネズミに高麗人参を与えると、若いネズミのように目的がはっきりした行動をするようになるという研究報告や、慢性的なストレスによる動物の学習能力減退を高麗人参が防ぐとする研究報告があります。

人間を対象とした実験も行われている

人間を対象として、高麗人参の脳に対する効果を調べた研究も行われています。
ブルガリア科学アカデミーのペトコフ博士やソウル大学の呉教授は、高麗人参には脳の活動を活発にする働きや、精神を安定した状態に保つ働きがあるとする研究発表を行っています。

旧ソ連では、作業テストの間に高麗人参やブドウ糖などを摂取させる実験が行われました。その結果、高麗人参を摂取したグループは、ほかの成分を摂取したグループに比べて作業のミスが少なく、長時間作業を継続しても作業効率が落ちなかったことが報告されています。

また、40歳以上の健康な被験者112名に対して、2ヶ月間高麗人参を摂取させたところ、物事への反応時間や思考力が改善されたとする研究報告があります。

さらに、高麗人参の成分を含むサプリメントを1週間投与して、認知機能のテストや脳波の測定を行う実験も行われています。その結果、高麗人参を摂取したグループは、高麗人参が含まれていない偽の薬を摂取したグループに比べて、認知機能が改善したことが報告されています。

こうした数々の研究により、記憶力や認知機能、集中力などを向上させる高麗人参の効果が確認されています。

ジンセノサイドは脳に効く

高麗人参の高い効果をもたらす主要な成分に、ジンセノサイドがあります。
植物にはさまざまな健康効果をもつサポニンという物質が含まれており、高麗人参特有のサポニンがジンセノサイドと呼ばれます。ジンセノサイドには数多くの種類があり、その中には脳に対する高い効果をもつものがあります。

記憶力に関わるアセチルコリンを増やす

アセチルコリンは、脳や神経で働く神経伝達物質です。
アセチルコリンには人間の記憶や認知機能を司る脳の海馬の機能を調節する働きがあり、記憶力や学習能力と深く関わっています。また、アセチルコリンの分泌量の低下は、認知症の一種であるアルツハイマー病の原因のひとつと考えられています。

高麗人参には、この記憶力や認知機能に重要な脳内のアセチルコリンを増やす働きがあることが、研究によって確認されています。
この作用をもたらす成分はジンセノサイドRb1と呼ばれる成分で、アセチルコリンの再利用を促すことによって体内のアセチルコリンの量を増やします。この成分の働きにより、高麗人参は記憶力を高めます。

ストレスを軽減して記憶力の低下を防ぐ

強いストレスを感じると、ストレスに対抗するために副腎皮質ホルモンのコルチゾールが分泌されます。コルチゾールには血糖値や血圧を一時的に高める作用があり、ストレスという緊急事態に対処するために必要なホルモンです。
しかし、体内のコルチゾール濃度が高い状態が続くと、脳の海馬の神経細胞が破壊され、海馬が萎縮することが知られています。海馬は記憶力や認知力を司る重要な器官です。このため、ストレス状態が続くと記憶力や学習能力に悪影響がでます。

高麗人参は、ストレスを軽減する高い効果がある薬草として知られています。
高麗人参の有効成分ジンセノサイドには神経の働きを補助する作用があり、ストレス対処を助けます。また、高麗人参にはカルシウムやマグネシウム、ビタミンB1などのストレス軽減に役立つ成分が含まれています。
高麗人参はストレスを軽減することでコルチゾールの分泌量を減らし、海馬の萎縮による記憶力や学習能力の低下を防ぎます。

コルチゾールを減少させる高麗人参の効果は、岩手医科大学の研究でも確認されています。この研究では、ジンセノサイドPPTと呼ばれる成分にコルチゾールの過剰分泌を防ぐ効果があることが報告されています。

神経の働きを助ける

ジンセノサイドは30種類以上存在しており、その中には神経の働きを助けて認知機能を高める作用をもつものがあります。

ジンセノサイドRk1、Rk3、Rg5、Rh4、Rf1には認知機能を改善する効果があり、アルツハイマー病の予防効果が期待されています。
また、ジンセノサイドRb3には神経細胞を保護する作用があり、ストレスなどによる神経細胞の損傷を防ぎます。
さらに、ジンセノサイドPPDには傷ついた神経回路を再構築する作用があり、記憶力を高める効果があるとされています。

こうした神経の働きを助けるジンセノサイドの作用により、高麗人参は記憶力や学習能力の向上に役立ちます。

高麗人参は脳の血行を促進する

脳の働きには、血行が非常に重要です。血行が良くなると、脳に十分な酸素と栄養素が供給され、脳の働きが活発になります。脳の働きを測定する方法のひとつに脳の血流量を調べる方法があることからも、脳の機能には血行が重要なことが分かります。

高麗人参には血行を促進する高い効果があります。
高麗人参の有効成分ジンセノサイドには、血栓を防ぐ作用や血液中の脂質を減少させる作用があり、血液をサラサラにします。また、高麗人参に豊富に含まれるアミノ酸のアルギニンには、血管を拡張して血流をスムーズにする作用があります。
高麗人参は血行を促進して脳の血流量を増やし、脳の働きを活発にします。

脳や神経の働きを助ける成分が豊富

ジンセノサイド以外にも、高麗人参には脳や神経の働きを助ける成分が含まれています。

カルシウムはストレス軽減効果があることで有名なミネラルで、神経の興奮を抑えて神経の働きを正常に保つ作用があります。
マグネシウムには神経の情報伝達を正常に保つ作用があるほか、セロトニンの働きを助ける作用があります。セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれる神経伝達物質で、精神を安定させる作用があります。
高麗人参にはこれらのミネラルが含まれており、精神の安定と神経機能の正常化に役立ちます。

また、高麗人参にはビタミンB1やビタミンB2などのビタミンB群も含まれています。ビタミンB群は「代謝ビタミン」と呼ばれ、糖・脂質・タンパク質をエネルギーに変換するのに不可欠な成分です。これらは脳へのエネルギー供給を助けて、エネルギー不足による思考力や記憶力の低下を防ぎます。

高麗人参は認知症にも効く

高麗人参が認知症の予防に効果的とする研究報告もあります。高麗人参は認知症を予防して、脳機能の低下を防ぎます。

脳血管性認知症を防ぐ

認知症のひとつに脳血管性認知症があります。脳血管性認知症は、毛細血管に血栓ができることで小さな脳出血や脳梗塞が多発し、血液が供給されずに脳の組織が死滅してしまうことで起こります。

高麗人参には、血栓を防ぐ作用や血液中の脂質を減少させる作用があり、血液をサラサラにします。高麗人参には血栓による脳出血や脳梗塞を防ぐ作用があり、脳血管性認知症による脳機能の低下を防ぎます。

こうした高麗人参の効果は、実験でも確認されています。
愛媛大学医学部や中国の大学において、脳血管性認知症を発症させたネズミに対して高麗人参を投与する実験が行われました。その結果、血流の悪化による神経細胞の死滅や学習能力の低下を抑制する効果が、高麗人参にあることが報告されています。

アルツハイマー型認知症の原因物質を抑制する

アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症といった疾患は、アミロイドβと呼ばれるタンパク質が原因のひとつと考えられています。アミロイドβが脳内で増えると、神経細胞を死滅させて認知症を引き起こします。
高麗人参にはこのアミロイドβによる神経細胞の死滅を抑制する作用があることが、千葉大学医学部の細胞実験によって確認されています。

また、アミロイドβはストレスなどによる神経の興奮によって増加することが、研究で確認されています。高麗人参にはストレスを軽減する高い効果があり、アミロイドβの増加を防ぎます。

抗酸化作用が認知症を防ぐ

人間の脳には、アミロイドβなどの異常なタンパク質を処理する機能が備わっています。しかし、老化によってその機能が衰えると、異常なタンパク質が処理しきれなくなり、認知症が起こりやすくなります。

京都大学の研究グループは、この異常なタンパク質を処理する機能の低下には、細胞の小器官であるミトコンドリアの酸化が影響しているとの研究報告を行っています。また、この研究報告では、こうしたミトコンドリアの酸化を防ぐために抗酸化作用をもつ成分の摂取が有効とされています。

抗酸化作用とは、強い酸化力をもつ活性酸素を中和する作用のことです。活性酸素は日々の呼吸によって体内で発生し、増えすぎると健康な細胞を酸化して身体に悪影響を与えます。
高麗人参の有効成分であるジンセノサイドには、活性酸素を中和する強い抗酸化作用があります。高麗人参は、抗酸化作用によって異常なタンパク質を処理する身体の機能を守り、認知症の予防に役立ちます。

まとめ

高麗人参は古くから頭を良くする薬草とされ、現代の研究でも記憶力や学習能力を高める効果が確認されています。高麗人参の有効成分ジンセノサイドには、脳と神経の働きを助ける作用があります。また、高麗人参には、血行を促進することで脳の働きを活発にする効果や、認知症を予防して記憶力の低下を防ぐ効果があります。
高麗人参には、数多くの健康効果や美容効果だけでなく、脳の働きを高める効果があります。生き生きとした心と身体を維持するために、高麗人参を日々の生活に取り入れてみることをお勧めします。

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