高麗人参はストレスを軽減する
現代社会はストレスであふれています。仕事や人間関係、環境変化などによるストレスの影響で、精神が疲れている人や、心が張りつめて寝つきが悪い人も多いのではないでしょうか。過剰なストレスは心身の健康に大きな悪影響を及ぼすため、ストレスの解消はとても重要です。
古くから万能薬として珍重されてきた高麗人参には、精神を安定させてストレスを軽減する高い効果があります。ストレス軽減に役立つ高麗人参の効果について解説します。
過度なストレスは心身の健康に悪影響を及ぼす
・過度なストレスは自律神経を乱す
ストレスは、身体の機能を調整している自律神経と深く関係しています。
ストレスと聞くと悪いイメージしか浮かばないかもしれませんが、ほどよいストレスは、やる気や意欲を湧かせ、神経の正常な機能に不可欠です。全くストレスのない状態では、自律神経の機能が低下することが研究で確認されています。
しかし、ストレスが過剰になると自律神経の乱れを引き起こし、心身の健康状態に大きな悪影響を及ぼします。
・ストレスは多くの疾患の原因になる
過度なストレスが原因で起こる代表的な疾患として、胃腸炎・不眠症・うつ病・自律神経失調症などが知られています。また、ストレスは血圧の異常を引き起こし、動悸・めまい・頭痛・肩こり・腰痛などの原因になります。さらに、がんや心臓疾患の発症リスクを高めることが研究で確認されています。
こうした疾患や身体の不調を防いで心身の健康を維持するには、ストレスを軽減することが重要です。
高麗人参はストレスを軽減する薬草
高麗人参は古くから精神を安定させる薬草として利用されており、ストレスを軽減する高い効果があります。高麗人参は、ストレスに対して効果的な薬草として知られています。
・ストレス軽減効果が古くから利用されてきた
約2000年前に記された中国最古の薬物書『神農本草経』には、高麗人参に「精神を安んじ、魂魄を定める」効果があると記載されており、長期間摂取しても安心な養命薬として紹介されています。
また、東洋医学における高麗人参の効果をまとめた「高麗人参七効説」においても、高麗人参に「養心安神(ようしんあんしん)」の効果があるとされています。養心安神とは、神経の働きを助けて精神を安定させ、ストレスを軽減する効果のことです。
高麗人参のストレス軽減効果は古くから認知され、広く利用されてきました。
・現在でもストレス軽減に役立つ薬草として利用されている
高麗人参は、現在も代表的な漢方薬として広く利用されています。高麗人参は身体に活力を補う「補気薬」の代表例とされ、ストレス軽減に効果的です。
ストレスによる精神不安や不眠症状に対して用いられる漢方薬には、「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」、「加味帰脾湯(かみきひとう)」、「帰脾湯(きひとう)」などがあります。高麗人参は、これらの漢方薬の材料として使用されています。
・高麗人参はストレスを軽減するアダプトゲン
高麗人参は、代表的なアダプトゲンとしても知られています。アダプトゲンとは、心身のストレスを軽減して、標準値から外れた身体の機能を正常な状態に修正する作用のある薬草のことです。アダプトゲンには冬虫夏草・アマチャヅル・甘草などがあり、高麗人参はその中でも効果の高い代表例とされています。
このように、高麗人参はストレスを軽減する薬草として知られ、広く利用されています。高麗人参はストレスによる悪影響を防いで、心身の健康維持に役立ちます。
ストレス軽減に役立つ成分が豊富に含まれている
高麗人参には豊富な栄養素が含まれており、その中にはストレスの軽減に役立つ作用をもつものがあります。
・神経伝達物質の分泌を補助する成分が豊富
ストレスに対処して精神の安定を保つには、脳や神経で機能する神経伝達物質の働きが重要です。ストレス対処に役立つ神経伝達物質には、不安やイライラをコントロールするセロトニンや、やる気や喜びを感じさせるドーパミンなどがあります。
高麗人参には、セロトニンの生成に必要なビタミンB6・ナイアシン・葉酸・鉄・マグネシウムといった成分が含まれています。また、ドーパミンなどの神経伝達物質の材料になるチロシンや、セロトニンの分泌量を増加させる作用のあるグリシンなどの数多くのアミノ酸が含まれています。
高麗人参はこれらの成分を身体に補い、セロトニンなどの神経伝達物質の分泌を促進して、ストレス軽減に役立ちます。
・神経の機能を補助するビタミンB群
高麗人参に豊富に含まれるビタミンB群は、神経の正常な機能に欠かせない成分です。
特にビタミンB1には、中枢神経と末梢神経の機能を正常に保つ作用があります。ビタミンB1が不足するとイライラ感や集中力の低下が起こり、ストレスに対する抵抗力が弱まります。
また、ビタミンB12は、核酸やアミノ酸の合成を助けて神経細胞の機能を正常に保ちます。ビタミンB12には、自律神経などの末梢神経の損傷を修復する作用もあります。
高麗人参はビタミンB群を身体に補い、神経の正常な働きを促して、ストレス軽減に役立ちます。
・ストレス軽減に役立つミネラルも豊富
神経の機能には、ミネラルの働きも重要です。
カルシウムとマグネシウムには、神経の過度な興奮を抑制する作用があり、セロトニンなどの神経伝達物質の機能を補助します。特にカルシウムは、ストレスを軽減するミネラルとして有名です。
また、カリウムも神経の働きに不可欠なミネラルです。不足すると神経の情報伝達機能が低下して、自律神経の働きが弱まります。
高麗人参にはこれらのミネラルが豊富に含まれており、神経の正常な機能を助けます。
・ビタミンCはストレスへの抵抗力を高める
高麗人参には、ビタミンCも含まれています。
ストレスを感じると、ストレスに対抗するために副腎皮質ホルモンが分泌されます。ビタミンCは、この副腎皮質ホルモンを合成する際に不可欠な成分です。また、ビタミンCは神経伝達物質のノルアドレナリンの生成にも必要です。
ビタミンCが不足すると、こうしたホルモンの分泌が滞り、ストレスへの抵抗力が弱まります。
このように、高麗人参にはストレス軽減に役立つ成分が豊富に含まれています。高麗人参はこれらの成分を身体に補い、ストレスへの抵抗力を高めて、心身の健康維持に役立ちます。
ストレスに対する抵抗力を高める高麗人参の効果
ストレスは、身体の機能を調整している自律神経を乱し、心身の健康に悪影響を及ぼします。
古くから万能薬として利用されてきた高麗人参には数多くの健康効果があり、その中には、ストレスによる健康への悪影響を抑制して、ストレスに対する身体の抵抗力を高めるものがあります。
自律神経のバランスを整える
ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、さまざまな心身の不調を引き起こします。高麗人参には自律神経のバランスを整える効果があり、ストレスによる自律神経の乱れを抑制して、心身の健康維持に役立ちます。
・自律神経は身体の機能を調整する神経
自律神経は、内臓の機能や血圧、ホルモンの分泌などの身体のあらゆる機能を24時間無意識のうちに調整している神経です。自律神経は、活動時や昼間に活発になる交感神経と、休息時や夜間に活発になる副交感神経に分けられ、両者がバランスをとりながら機能しています。
ストレスは交感神経を強く刺激して、自律神経の乱れを引き起こします。自律神経が乱れると、内臓の不調や血圧の異常、不眠、精神不安などの心身の不調が起こります。
・ジンセノサイドが自律神経を整える
高麗人参特有の成分であるジンセノサイドには30以上の種類があり、それぞれが特徴的な作用をもっています。ジンセノサイドは、神経を刺激するトリオール系や、神経の興奮を抑えるジオール系などに分類されます。
トリオール系とジオール系には相反する作用がありますが、これらは相殺されることなく体内で作用します。交感神経が過度に活発な場合にはジオール系が強く作用して興奮を抑え、副交感神経の働きが過剰なときにはトリオール系が強く作用して交感神経を刺激し、自律神経のバランスを保ちます。
・高麗人参は自律神経を整えてストレスに対する抵抗力を高める
こうしたジンセノサイドの作用により、高麗人参は乱れた自律神経のバランスを正常な状態に修正します。これにより、ストレスによる健康への悪影響が緩和されます。
また、自律神経が整うと身体の機能が正常に保たれ、心身の健康状態が向上してストレスに対する抵抗力が高まります。
高麗人参は自律神経のバランスを整えることで、ストレスに対する心身の抵抗力を高めます。
睡眠を改善する
ストレスの解消には、睡眠がとても重要です。高麗人参には質の良い睡眠を促す効果があり、心身の疲労の回復を早めて、ストレスへの抵抗力を高めます。
・ストレスは不眠の原因になる
ストレスを感じると、副腎皮質刺激ホルモンのコルチコトロピンが分泌され、それによってストレスに対抗するための副腎皮質ホルモンが大量に分泌されます。こうしたホルモンはストレスに対抗するために必要ですが、その一方で睡眠を阻害する作用があります。このため、ストレスは睡眠の質を低下させ、不眠症状の原因になります。
・ストレス解消には睡眠が重要
睡眠は、蓄積したストレスの解消にとても重要です。睡眠中には自律神経の副交感神経の働きが活発になり、ストレスによって刺激された交感神経の働きが抑制されます。睡眠不足の状態では交感神経が刺激されたままになり、自律神経の乱れが起こりやすくなります。
また、睡眠不足はそれ自体が大きなストレスとなり、自律神経の乱れが悪化して、さらに睡眠障害が進行する悪循環が起こります。
・高麗人参には安眠効果がある成分が含まれている
高麗人参には、アミノ酸のグリシンとセリンが含まれています。これらのアミノ酸には安眠効果があり、これらを就寝前に摂取させたところ、寝つきや睡眠の途中で起きる回数、睡眠の満足度などの睡眠の質が大幅に改善したとの複数の実験報告があります。
また、ビタミンB12には睡眠のリズムを整える作用があり、ビタミンB12の摂取によって睡眠障害が改善されたという実験報告があります。
高麗人参はこれらの成分を身体に補い、睡眠の質を高めます。
・睡眠を改善する高麗人参の効果は実験でも確認されている
睡眠を改善する高麗人参の効果は、実験でも確認されています。
高麗人参由来の成分を7日間摂取させたところ、摂取していないグループに比べて、睡眠時間の増加や途中で起きる回数の減少、睡眠効率の上昇などの睡眠改善効果がみられたとの実験報告があります。
また、被験者46名に対して高麗人参を1日900mg、3ヶ月間摂取させたところ、摂取期間が長くなるほど不眠の改善傾向が強まり、半数以上の被験者の睡眠に関する自覚症状が改善したとの実験報告があります。
このように、高麗人参には睡眠を改善する高い効果があります。高麗人参はストレスによる睡眠への悪影響を抑制するとともに、質の高い睡眠を促してストレスの解消を早めます。
血行を促進する
ストレスは、自律神経の交感神経を強く刺激します。交感神経には血管を収縮させる働きがあり、ストレスは身体の血行不良の原因になります。高麗人参には血行を促進する高い効果があり、ストレスによる血行悪化を防ぎます。
また、血行が促進されると副交感神経が活発になり、ストレスによる自律神経の乱れが軽減されます。
・高麗人参は血管を拡張して血行を促進する
高麗人参には、血管を拡張して血流量を増やす成分が含まれています。
アミノ酸のアルギニンは、体内で一酸化窒素を生成する材料になります。一酸化窒素は、血管周辺の筋肉を弛緩させて血管を拡張するシグナルとして機能する物質です。アルギニンには、血管を広げる高い効果があります。
また、アミノ酸のグリシンにも血管を拡張する作用があります。
さらに、ミネラルのマグネシウムにも動脈を弛緩させる作用があり、血行を促進します。
・高麗人参は血液をサラサラにする
高麗人参の成分には、血液をサラサラにする作用もあります。
高麗人参特有の成分であるジンセノサイドには、脂質の代謝を促進して血液中の脂質を減少させる作用があります。また、タンパク質分解酵素のプラスミンの働きを活性化して、血液を固まりにくくする作用もあります。
さらに、アルギニンには成長ホルモンの分泌量を増加させる作用があります。成長ホルモンには脂質の代謝を促進する働きがあり、血液中の脂質を減らして血液をサラサラにします。
このように、高麗人参には血行を促進する高い効果があります。高麗人参はストレスによる血行悪化を抑制して、血行不良による身体の冷えや肩こりなどを防ぎます。
・血行が促進されると副交感神経が活発になる
自律神経は血液の流れを調整しており、副交感神経の働きは血管を拡張して血行を促進します。逆に血行も自律神経の働きに影響を与え、血行が促進されると副交感神経が刺激されます。お風呂に入ると心身がリラックスするのは、血行が促進されて副交感神経が活発になるためです。
高麗人参には血行を促進する高い効果があり、副交感神経の働きを活発にします。高麗人参は、ストレスによって抑制されがちな副交感神経の働きを補助して自律神経の乱れを防ぎ、ストレスに対する抵抗力を高めます。
腸内環境を整える
・腸と脳は密接に関係している
腸は「第2の脳」と呼ばれており、腸の健康状態と脳は密接に関係しています。
ストレスなどの脳の感覚は、腸の健康状態を悪化させて下痢や便秘、胃腸炎などの症状を引き起こします。その一方で腸の健康状態も脳に影響を及ぼし、腸内環境が悪化すると脳の機能や感情に悪影響がでることが確認されています。こうした関係は「脳腸相関」と呼ばれています。
・腸内環境が改善するとストレスへの抵抗力が高まる
ラットに対して乳酸菌などを与えて腸内環境を改善させたところ、ストレスによって起こる多動反応が抑制され、ストレス軽減効果がみられたとする研究報告があります。
また、ストレスや心の疾患と腸内環境との関係を調べた複数の研究が行われ、乳酸菌などの腸の善玉菌を増やす食事を続けた被験者は、不安感が軽減され、うつ病のリスクが低下したことが報告されています。
こうした実験により、腸内環境が改善するとストレスに対する抵抗力が高まることが確認されています。
・高麗人参は胃腸を健康にする薬草
高麗人参は、古くから胃腸の健康に役立つ薬草として利用されてきました。
約2000年前に記された中国最古の薬物書『神農本草経』には、高麗人参に「五臓を補う」効果があると記載されており、内臓の機能を補助する薬草として紹介されています。
また、東洋医学における高麗人参の効果をまとめた「高麗人参七効説」においても、高麗人参に「健脾止瀉(けんぴししゃ)」の効果があるとされています。「脾」とは胃腸のことで、健脾止瀉とは胃腸を健康にして下痢を止める効果のことです。
・高麗人参は腸内環境を整える
胃腸の働きは自律神経によって調整されています。高麗人参には自律神経のバランスを整える効果があり、胃腸の働きを正常に保ちます。また、高麗人参には血行を促進する効果があり、胃腸の血行を促進して胃腸の機能や健康状態を向上させます。
こうした働きにより、高麗人参には乳酸菌などの腸の善玉菌を増やして腸内環境を改善する効果があります。
高麗人参は腸内環境を改善することで、ストレスに対する脳の抵抗力を高めます。
ストレス軽減効果が研究で確認されている
以上のように、高麗人参にはストレスを軽減する効果や、ストレスに対する抵抗力を高める効果があります。こうしたストレス軽減効果は、研究でも確認されています。
・多くの動物実験で効果が確認されている
動物にストレスを与えると、食欲不振や過食といった食欲の異常が起こります。こうした動物に高麗人参を投与したところ、食欲の異常が抑制され、ストレス軽減効果が確認されたとする実験報告があります。
また、強制的に運動負荷を与えたネズミに対して高麗人参を投与したところ、ストレスによる運動能力の低下が顕著に抑制されたとする東京大学の研究報告があります。
また、電気刺激を与えてストレス性の胃潰瘍を誘発させたラットや猫に対して高麗人参を投与したところ、潰瘍の発症が抑制され、症状の治癒も早まったことが報告されています。
・人間を対象とした研究も行われている
動物実験だけでなく、人間を対象とした研究も行われています。
高麗人参にストレスに対する抵抗力を高める効果があるとする研究報告が、ロシアとブルガリアの研究機関によって行われています。
また、医療機関に勤務する看護師や介護士に対して高麗人参を摂取させたところ、作業によるストレスが軽減され、心身の疲労や体調などが改善されたとする実験報告があります。
さらに、ストレスに反応して分泌されるホルモンの濃度を調べる実験が行われ、高麗人参に精神的ストレスからの回復を早める効果があることが確認されています。
このように、高麗人参のストレス軽減効果は多くの研究によって確かめられています。
高麗人参はストレス性疾患の予防・改善に役立つ
高麗人参には、ストレスを軽減する高い効果があります。このため、高麗人参はストレスが原因で起こるさまざまな疾患や身体の不調の予防・改善に役立ちます。
高麗人参のストレス軽減効果が有効なストレス性疾患には、以下のようなものがあります。
・うつ病・自律神経失調症
うつ病や自律神経失調症などの心の疾患には、ストレスが深く関係しています。
高麗人参には、ストレスを軽減する効果や自律神経の乱れを抑制する効果があり、こうした心の疾患の予防・改善に役立ちます。
・胃腸障害
胃腸の働きは自律神経によって調整されており、胃腸の健康状態は自律神経の乱れの影響を強く受けます。
ストレスによる胃腸の不調には、下痢・便秘・急性胃炎・神経性胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・過敏性腸症候群などがあります。
高麗人参はストレスを軽減して、こうした胃腸の不調を防ぎます。
・不眠症
ストレスは、不眠症を引き起こす最も大きな要因です。
ストレスは自律神経の交感神経を強く刺激して、心身を緊張させます。また、ストレスを感じると睡眠を阻害するホルモンが大量に分泌されます。こうした影響により、「目がさえてなかなか眠れない」、「睡眠の途中で何度も目が覚める」といった不眠症状が起こります。
高麗人参はストレスを軽減して不眠症を防ぎ、心身の健康維持に役立ちます。
・生活習慣病
強いストレスを感じると、副腎皮質ホルモンのコルチゾールが大量に分泌されます。このホルモンはストレスに対抗するために必要ですが、その一方で血糖値や血圧を高める作用があります。このため、強いストレスが続くと糖尿病や高血圧のリスクが高まります。
また、コルチゾールはコレステロールを材料にして生成されるため、強いストレスを感じると肝臓から血液中にコレステロールが大量に供給されます。このため、ストレス状態が続くと、血液中の脂質が過剰になる脂質異常症が起こりやすくなります。
高麗人参は、ストレスを軽減してコルチゾールの分泌量を減少させます。高麗人参はストレスによる血糖値や血圧、血液中の脂質の量の上昇を抑制し、糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病を防ぎます。
・感染症・アレルギー
身体の機能を調整している自律神経には、免疫機能を調整する働きもあります。このため、ストレスによって自律神経が乱れると、免疫力の低下による感染症や、免疫機能の異常によるアレルギー症状が起こりやすくなります。
高麗人参にはストレス軽減効果や自律神経を整える効果があり、免疫機能を正常に保って、感染症やアレルギーの発症リスクを低下させます。
・心臓疾患
ストレスは、心臓疾患のリスクを高めます。
52カ国の合計24,767人を対象として、急性心筋梗塞と精神的ストレスとの関連を調査した国際研究が行われました。その結果、社会的ストレスや抑うつ症状がある人は、そうでない人に比べて心筋梗塞のリスクが1.55倍高まることが明らかになっています。
高麗人参はストレスを軽減して、心臓疾患のリスクを低下させます。また、高麗人参は心臓疾患のリスクを高める糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病の予防・改善にも効果的です。
・がん
国立がん研究センターによって、がんの発症とストレスの関係を調べた大規模な調査が行われました。その結果、長期にわたり多くのストレスを受けている人は、ストレスレベルが低い人に比べて、がんになるリスクが11%高かったことが報告されています。
また、がんとストレスとの関連は男性で強くみられ、臓器別では肝臓がんと前立腺がんでストレスが高いと発症リスクが高まることが明らかになっています。
ストレスの軽減は、がん予防の観点からも重要です。
・めまい・耳鳴り・肩こり・眼精疲労
めまいや耳鳴りを引き起こすメニエール病や突発性難聴などの耳の疾患には、ストレスが深く関係していることが分かっています。
また、ストレスは自律神経の交感神経を強く刺激して、身体の血行を悪化させます。血行不良は肩こりや眼精疲労を引き起こすとともに、耳の血流を悪化させてめまいや耳鳴りの原因になります。
高麗人参にはストレス軽減効果や血行促進効果があり、こうした身体の不調の予防・改善に役立ちます。
・肌荒れ
ストレスは肌の健康状態に大きな悪影響を及ぼします。ストレスは血行不良を引き起こし、肌の新陳代謝を阻害します。また、ストレスを受けると体内で活性酸素が大量に発生します。活性酸素は強い酸化力をもち、体内で過剰になると肌の老化を促進します。
高麗人参のストレス軽減効果は、ストレスによる血行不良を抑制して、肌荒れの予防に役立ちます。また、高麗人参の成分には活性酸素を中和する強い抗酸化作用があり、活性酸素の増加による肌の老化を防ぎます。
・更年期障害
更年期障害は、一種のストレス性疾患といわれています。更年期障害は加齢によるホルモンバランスの乱れによって発症しますが、ストレスによって症状の重さが大きく左右され、強いストレスを受けていると更年期障害の症状が悪化することが知られています。
高麗人参のストレス軽減効果は、更年期障害の症状緩和にも役立ちます。
高麗人参は続けることが重要
高麗人参には、ストレスを軽減する高い効果があります。こうした効果を十分に得るには、長期間摂取を続けることが重要です。
・高麗人参はゆっくりと体質を改善する
高麗人参は、一時的にストレスを解消するだけでなく、ストレスに対する身体の抵抗力を高めて、ストレスの悪影響を受けにくい身体へと体質を改善します。例えば、自律神経のバランスが正常に保たれ、腸内環境が改善すると、ストレスによる健康悪化が起こりにくくなり、心と身体がストレスに対して強くなります。
こうした体質改善は、飲んですぐに効果が現れるものではありません。ストレス軽減効果を確認した研究でも、摂取期間が長くなるほど効果が高まることが報告されています。
仮に短期間で効果が実感できなくても、摂取を止めてしまわずに、ある程度の期間摂取を続けることが重要です。
・高麗人参は長期間摂取しても安心
西洋医学の薬などは、長期間服用すると健康に悪影響が及ぶ場合があります。しかし、高麗人参にはそうした心配がありません。
約2000年前に記された中国最古の薬物書『神農本草経』には、高麗人参が長期間摂取しても健康に害のない養命薬として記載されています。高麗人参の高い安全性は、古くからの経験によって確認されています。
また、高麗人参の成分には毒性がないことが、現代の研究でも確認されています。
高麗人参は、高い効果と安全性を兼ね備えた健康食品です。ストレスを軽減する効果を十分に得るために、高麗人参を毎日の習慣にして、長期間摂取を継続することをお勧めします。
まとめ
高麗人参は古くから精神を安定させる薬草として利用されており、ストレスを軽減する高い効果があります。また、高麗人参には、自律神経を整える効果や腸内環境を整える効果などの、ストレスに対する身体の抵抗力を高める効果があります。このため、高麗人参は胃腸障害やうつ病などのストレス性疾患の予防・改善にとても効果的です。
ストレスは心身の健康に大きな悪影響を及ぼします。ストレスを解消していきいきとした毎日を送るために、高麗人参を日々の生活に取り入れてみることをお勧めします。