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高麗人参の有効成分ジンセノサイド

高麗人参は古くから効果の高い薬草として珍重されてきました。高麗人参の高い効果の鍵となる成分が、高麗人参特有のサポニンであるジンセノサイドです。ジンセノサイドとはどういった成分なのか、どのような効果があるのか、詳しく解説します。

ジンセノサイドは高麗人参特有のサポニン

植物の根・茎・葉などにはサポニンと呼ばれる成分が含まれており、高麗人参特有のサポニンがジンセノサイドと呼ばれます。

糖とさまざまな原子の化合物を配糖体といい、サポニンは植物に含まれる配糖体の一種です。サポニンには、血行を促進する効果や血液中のコレステロールを減少させる効果があります。
ジンセノサイド(ginsenoside)とは、高麗人参(ginseng、ジンセン)に含まれる配糖体(glycoside、グリコサイド、グリコシド)という意味です。

サポニンの語源は、石鹸を意味するラテン語の「saponem」です。「saponem」はポルトガル語の「シャボン(sabao)」の語源でもあります。その名の通り、サポニンには水に溶けると泡立つ性質があります。
また、石鹸などのアルカリ性を示す物質と同じく、サポニンには苦味があります。高麗人参には強い苦味がありますが、これはジンセノサイドを豊富に含んでいるためです。「良薬口に苦し」といわれるように、苦いジンセノサイドには高い健康効果があります。

ジンセノサイドには多くの種類がある

ジンセノサイドには多くの種類があり、乾燥加工した高麗人参の中には、30種類以上のジンセノサイドを含むものもあります。
ジンセノサイドは組成によってジオール系・トリオール系・オレアノール系の3つに大きく分類されます。さらにその中でメジャージンセノサイドとマイナージンセノサイドに分けられます。マイナージンセノサイドは、メジャージンセノサイドが分解されて低分子になったものです。このため、マイナージンセノサイドには体内に吸収されやすい性質があります。

ジンセノサイドには、その種類によって異なる効果があります。ジオール系には神経の興奮を抑える作用があり、トリオール系には神経を刺激する作用があります。オレアノール系には、抗炎症作用や解毒作用などがあります。

ジンセノサイドは身体を正常な状態に保つ

ジオール系とトリオール系は互いに逆の効果をもっていますが、これらの効果は相殺されることなく、体内でバランスをとりながら機能します。神経が過度に興奮している場合はジオール系が強く作用して興奮を抑え、神経の働きが鈍っている場合にはトリオール系が強く作用して神経を刺激します。こうしたジンセノサイドの働きにより、高麗人参には神経の働きを正常な状態に保つ効果があります。

神経の働きは、内臓の働きや血液の流れといった身体の機能を調整しています。神経の働きを正常な状態に保つジンセノサイドには、内臓機能や血圧などを正常化する作用もあります。

こうした作用をもつジンセノサイドを豊富に含む高麗人参は、代表的な「アダプトゲン」として知られています。アダプトゲンとは、精神不安や肉体疲労などの心身のストレスへの抵抗力を高めるとともに、標準値から外れてしまった生理機能を正常な状態に戻す作用のある薬草のことです。
アダプトゲンの多くは、古くから東洋医学で利用されてきた薬草です。アダプトゲンには霊芝、甘草、冬虫夏草などがあり、その中でも高麗人参は効果の高い代表例とされています。

ジンセノサイドは6年根の紅参に最も多く含まれる

ジンセノサイドの含有量は、高麗人参の栽培年数や加工法によって大きく異なります。最も多くのジンセノサイドを含んでいるのは、6年根の紅参(こうじん)です。

6年根にはジンセノサイドが豊富

高麗人参の栽培には長い期間が必要で、最長6年間土の中で育成されます。高麗人参は栽培年数によって1年根から6年根までの6つに分類され、6年根は最も長い期間栽培された高麗人参の高級品です。

6年目までは、栽培年数が増えるほど根に含まれるジンセノサイドが増加し、根も大きくなります。栽培期間が3年以内の根にはジンセノサイドが少ないため、通常4-6年間栽培されたものが収穫されます。
なお、7年目以降になるとジンセノサイドがあまり増えなくなり、根が病気や害虫に弱くなって枯れてしまうリスクが高まります。このため、7年以上の高麗人参の栽培は通常行われていません。
長期間育成された6年根には、最も多くのジンセノサイドが含まれています。

ジンセノサイドの摂取には紅参が最適

紅参とは、特定の加工処理が行われた高麗人参のことです。高麗人参を皮付きのまま蒸した後、水分が14%以下になるように乾燥させたものが紅参です。皮の色素によって赤みがかった外見をしているため、紅参と呼ばれます。

高麗人参には紅参以外の加工法もあります。高麗人参の皮を剥いてから乾燥させたものを白参(はくじん)と呼びます。色素を含んだ皮が剥かれて乳白色の外見をしているため、白参と呼ばれます。

ジンセノサイドは高麗人参の皮の部分に最も多く含まれており、紅参は白参に比べて多くのジンセノサイドを含んでいます。
また、紅参に加工する加熱や乾燥の過程でジンセノサイドの種類や量が増えることが、成分分析によって明らかになっています。このため、紅参には生の高麗人参よりも多くのジンセノサイドが含まれています。
さらに、加熱処理されたことによってジンセノサイドが低分子化されており、紅参に含まれるジンセノサイドは身体に吸収しやすい形に変化しています。

紅参には、ジンセノサイドの種類と量が最も多く、しかも有効利用しやすい形で含まれています。ジンセノサイドを効率的に摂取するには、紅参が最も適しています。

ジンセノサイドはバランスが大切

ジンセノサイドは、ジオール系とトリオール系がバランスを取りながら作用し、身体を正常な状態に保ちます。このため、ジンセノサイドが効果を十分に発揮するには、この2種類のジンセノサイドを同程度摂取する必要があります。

ジンセノサイドは根だけでなく、実や葉などの高麗人参の他の部分にも含まれています。しかし、実や葉にはトリオール系が多く含まれている一方で、ジオール系は少量しか含まれていません。このため、一般的に高麗人参の実や葉は、根のように薬草としては利用されていません。
ジオール系とトリオール系を同程度含み、成分のバランスが取れているのが根の部分です。

また、同じ根でも、栽培年数によってジンセノサイドのバランスが変化します。1年根や2年根にはジオール系が多く含まれており、栽培年数が増えるとともにトリオール系の比率が増えていきます。ジオール系とトリオール系のバランスが最も優れているのが6年根です。
6年根はジンセノサイドを最も多く含んでいることに加えて、そのバランスも最も優れています。ジンセノサイドの効果を効率的に得るには、6年根が最適です。

ジンセノサイドの効果

主な健康効果

ジンセノサイドには、身体の健康と美容に役立つ多くの効果があります。まずは、ジンセノサイドの主な健康効果をご紹介します。

自律神経を整える

自律神経は、内臓や血管などの機能を24時間無意識のうちに調整している神経です。自律神経は交感神経と副交感神経に分けられ、両者がバランスを取りながら機能しています。ストレスなどによって自律神経のバランスが乱れると、内臓の不調や精神不安といった心身の不調が起こります。

ジンセノサイドにはジオール系とトリオール系があり、両者がバランスを取りながら作用して、神経の働きを正常な状態に保ちます。例えば、ストレスによって交感神経が過度に活発になると、ジオール系が強く作用して交感神経の興奮を抑え、精神をリラックスさせます。逆に副交感神経が過剰に優位になると意欲や注意力が低下しますが、その場合はトリオール系が交換神経を刺激して正常な状態に戻します。
このように、ジンセノサイドには自律神経のバランスを整える作用があり、自律神経の乱れによる心身の不調を防ぎます。

また、ジンセノサイドのひとつジンセノサイドPPDには、神経回路網を再構築する作用があります。さらに、ジンセノサイドRb3には神経細胞を保護する作用があるとされています。ジンセノサイドには、神経の働きを助ける高い効果があります。

脂質の代謝を促す

ジンセノサイドには、脂質の代謝を促進する作用があります。ジンセノサイドを摂取すると脂肪がエネルギーに変換されやすくなるため、高麗人参はダイエットに効果的です。
また、体内の脂質が減ることによって、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪といった脂質が減少し、血液がサラサラになります。

血行促進

ジンセノサイドには、身体の血行を促進する効果があります。血行は、身体の組織への酸素と栄養素の運搬や、老廃物の体外への排出に関わり、身体の健康にとってとても重要です。

ジンセノサイドは脂質の代謝を促進するため、血液がサラサラになって血流がスムーズになります。
また、ジンセノサイドにはタンパク質分解酵素であるプラスミンの働きを活性化して、血栓の分解を促進する作用があります。これにより毛細血管が詰まりにくくなり、血行が促進されます。

血行が促進されると、内臓に酸素と栄養素が十分に供給されるようになり、内臓の機能が向上します。内臓の働きの活発化は体温の上昇にもつながるため、高麗人参には身体を温める作用があります。ジンセノサイドは、血行不良による冷え性や肩こりの予防・改善にも効果的です。

ストレス軽減

高麗人参は、ジンセノサイドの作用によってアダプトゲンとして機能します。アダプトゲンは、肉体的・精神的ストレスへの抵抗力を高める薬草のことです。
ジンセノサイドには神経の働きを正常に保つ作用があり、ストレスによる神経の興奮を抑制します。また、ジンセノサイドPPTにはストレスを緩和する作用があります。
ジンセノサイドにはストレスを軽減する高い効果があり、ストレスによる身体への悪影響を防ぎます。

睡眠の改善

ストレスは睡眠の質を低下させます。ストレスを感じると、ストレスに対抗するために副腎皮質刺激ホルモンのコルチコトロピンが分泌されます。このホルモンはストレスに対抗するために必要ですが、その一方で睡眠を阻害する作用もあります。このため、ストレスを感じると睡眠の質が低下します。
ジンセノサイドにはストレスを軽減する作用があり、コルチコトロピンの分泌を抑制します。ジンセノサイドはストレスを軽減して、睡眠の質を高めます。

抗酸化作用

ジンセノサイドには、活性酸素を中和する強い抗酸化作用があります。

活性酸素は、ほかの物質を酸化する力が非常に強い酸素のことで、日々の呼吸によって体内で発生します。活性酸素は病原菌の処理などに利用される身体に不可欠な成分ですが、増えすぎると健康な細胞まで酸化してしまい、身体に悪影響を与えます。活性酸素は、特に細胞の老化を促進する物質として知られています。
人間の身体には、増えすぎた活性酸素を中和する機能が備わっていますが、その機能は年齢とともに衰えます。体内の活性酸素を減らして老化を防ぐためには、抗酸化作用をもつ成分の摂取が重要です。

ジンセノサイドには、活性酸素を中和する強い抗酸化作用があり、活性酸素の悪影響から身体を守ります。老化を促進する体内の活性酸素を減少させるため、ジンセノサイドには高いアンチエイジング効果もあります。

抗炎症作用

ジンセノサイドには、皮膚や粘膜、内臓の炎症を抑制する抗炎症作用があります。このため、皮膚炎や鼻炎などのアレルギー症状や、関節の炎症による関節痛などの緩和に役立ちます。
また、脂肪組織の炎症が起こると、血糖値を下げる働きのあるインスリンの効き目が悪くなり、糖尿病が進行することが知られています。脂肪組織の炎症を抑えるジンセノサイドは、糖尿病の予防・改善にも役立ちます。

抗腫瘍作用

ジンセノサイドには数多くの種類があり、がん細胞などの腫瘍細胞の増殖を抑制する効果をもつものがあります。
例えば、ジンセノサイドRg3には、がん細胞の転移を抑制する作用や、抗がん剤に対するがん細胞の耐性を低下させる作用が確認されています。また、ジンセノサイドRh2には、腫瘍細胞の増殖を抑制する作用や、抗がん剤の効き目を高める作用があります。

高麗人参のがんに対する効果の研究も行われています。
熊本大学は1991年に117種の生薬のがんに対する効果を研究し、高麗人参が抗がん効果をもつとの研究報告を行っています。
また、ジンセノサイドをがん患者に投与した近畿大学の研究では、ジンセノサイドの投与によって白血球やリンパ球の増加がみられ、正常な細胞には影響を与えずに、がん細胞を選択的に破壊する働きがジンセノサイドにあるという研究報告が行われています。

このほかにも多くの研究で、がんに対するジンセノサイドの効果が確認されており、今後の更なる研究が期待されています。
なお、がん予防に対するジンセノサイドの効果は未だ研究段階です。ジンセノサイドをがん予防などに利用したい場合は、必ず医師の指導のもとで行うようにしてください。

免疫力の向上

ジンセノサイドには、主要な免疫細胞であるナチュラルキラー細胞の働きを活性化する作用があります。ナチュラルキラー細胞には腫瘍細胞や病原菌を処理する働きがあり、ジンセノサイドの作用は免疫力を向上させます。

また、増えすぎた活性酸素は免疫機能に悪影響を与えるため、ジンセノサイドの抗酸化作用は免疫力の向上にも役立ちます。
過剰な活性酸素は免疫細胞を傷つけてその働きを弱めるほか、細胞膜を構成する脂肪酸を酸化させます。脂肪酸が酸化すると細胞膜が弱くなり、病原菌やウイルスが体内に侵入しやすくなります。
ジンセノサイドは活性酸素を中和して、免疫細胞や細胞膜を活性酸素の悪影響から守り、免疫力の低下を防ぎます。

肝機能の向上

肝臓は、栄養素の代謝や毒素の分解といった役割をもつ重要な臓器です。ジンセノサイドには肝臓の機能を高める作用や、肝細胞の増殖を促進する作用があります。

大阪日生病院の研究において、肝臓障害を誘発したラットに対してジンセノサイドを投与したところ、肝臓障害を示す数値が改善したとの研究報告があります。また、同病院の研究において、培養した肝細胞にジンセノサイドを投与したところ、細胞の増殖やDNAの合成が促進されたという実験結果が得られています。
また、富山大学の研究では、ネズミの肝臓を切り取った後に高麗人参を投与したところ、高麗人参を投与しなかったネズミに比べて、肝臓の再生率が34%向上したことが報告されています。
こうした研究により、ジンセノサイドの肝臓に対する高い効果が確認されています。ジンセノサイドは、肝機能の向上に役立ちます。

脳機能の活性化

ジンセノサイドRk1・Rg5・Rk3・Rh4・Rf1などには脳の機能を活性化する作用があり、アルツハイマー病などの認知症を予防する効果があると考えられています。

脳機能を活性化するジンセノサイドの効果は、研究でも確認されています。
迷路装置や電気刺激を用いてラットの脳の働きを測定する実験が行われ、高麗人参を投与したラットは記憶力や学習能力が高まったとする複数の実験報告があります。
また、人間に対して高麗人参を投与した実験も行われており、高麗人参を摂取した被験者は、ほかの成分を摂取した被験者に比べて作業のミスが減り、長時間の作業でも作用効率が低下しなかったとの実験報告があります。
こうした実験により、集中力や記憶力を高めるジンセノサイドの効果が確認されています。

生活習慣病の予防・改善

ジンセノサイドは、糖尿病や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病の予防・改善にも役立ちます。

糖尿病

肥満や糖尿病の症状のひとつに、脂肪組織の炎症があります。脂肪組織が炎症を起こすと血糖値を調節するインスリンの効き目が悪くなり、糖尿病が進行することが知られています。
ジンセノサイドには抗炎症作用があり、脂肪組織の炎症を抑えます。ジンセノサイドはインスリンの効き目を高く保って、糖尿病の予防・改善に役立ちます。

また、ジンセノサイドは糖尿病の合併症の予防に効果的で、糖尿病患者の健康維持に役立ちます。
糖尿病患者に発症しやすい目の網膜症や、腎臓障害、全身の倦怠感などを予防・改善する効果が高麗人参にあるとする研究報告が、富山医科薬科大学や愛媛大学、大阪日生病院など多くの機関によって行われています。

高血圧・低血圧

ジンセノサイドには、神経の働きを正常な状態に保つ作用があります。神経の働きは血液の流れを調整しているため、ジンセノサイドには血圧を一定の状態に保ち、高血圧や低血圧を改善する作用があります。

血圧を正常化する高麗人参の効果は実験でも確認されています。
高血圧者・正常血圧者・低血圧者合計316名に対して高麗人参を投与した臨床研究が大阪日生病院で行われ、正常血圧者の95%の血圧は変わらず、高血圧者の半数以上の血圧が低下し、低血圧者の3分の1の血圧が上昇して正常化したとの実験結果が得られています。

ジンセノサイドには、高血圧や低血圧を改善して、血圧を正常に保つ作用があります。

脂質異常症

脂質異常症は、悪玉コレステロールや中性脂肪といった血液中の脂質が、基準値よりも多い症状をいいます。血液中の脂質が多いと血液がドロドロになり、血行悪化や動脈硬化の原因になります。
ジンセノサイドには、脂質の代謝を促進する高い効果があります。ジンセノサイドは体内の脂質を効率よくエネルギーに変換して、脂質異常症を改善します。

動脈硬化

動脈硬化は血管が柔軟性を失って硬くなる疾患で、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病によって症状が進行します。ジンセノサイドはこれらの生活習慣病の予防・改善に効果的であり、動脈硬化の予防にも役立ちます。

動脈硬化が進行すると、心臓疾患や脳卒中といった重大な疾患の原因になります。ジンセノサイドは動脈硬化の進行を抑制することで、こうした重大な疾患の予防にも役立ちます。

美容効果

ジンセノサイドは、健康だけでなく美容に対しても効果的です。

美肌効果

ジンセノサイドには肌を健康に保つ効果があり、美しい肌の形成に役立ちます。

体内で活性酸素が過剰になると、肌の細胞を傷つけて肌の老化を促します。活性酸素は色素を生み出す肌のメラノサイトを刺激するため、シミやソバカスの原因にもなる物質です。
ジンセノサイドには活性酸素を中和する抗酸化作用があり、肌の老化やシミ・ソバカスといった活性酸素の悪影響から肌を守ります。

また、ジンセノサイドには血行を促進する作用があります。血行が良くなることで肌に酸素と栄養素が十分に供給されるようになり、肌の新陳代謝が活発になります。

さらに、ジンセノサイドには肌を守る抗炎症作用もあります。ジンセノサイドは皮膚炎やニキビなどの肌トラブルを防ぎ、肌を健康に保ちます。

ジンセノサイドには皮膚の再生を促進する作用があることも、実験で確認されています。
ラットの皮膚の火傷に対して各種ジンセノサイドが含まれている軟膏を1日100mg塗布したところ、傷口の治りが早くなり、皮膚再生の過程でつくられる新しい血管の数も増加したとの実験報告があります。

ダイエット効果

ジンセノサイドには脂質の代謝を促進する作用があるため、ダイエットに効果的です。

また、ジンセノサイドには血行を促進する作用があり、血行は身体の代謝エネルギーと深く関係しています。血行が促進されると内臓の働きが活発になり、体温が上昇します。厚生労働省の書簡によれば、体温が1℃上昇すると身体の代謝エネルギーが13%増加します。このため、ジンセノサイドを摂取すると代謝エネルギーが増加し、身体の脂肪が燃焼されやすくなります。

さらに、ジンセノサイドにはストレスを軽減する効果があります。ジンセノサイドはダイエット時の精神不安やイライラ感を軽減して、ダイエットを補助します。

便秘の予防・改善

便秘は体重増加や肌荒れの原因になるため、便秘の解消は美容にとても重要です。ジンセノサイドは便秘の予防・改善に役立ちます。

便秘症状をもつ人の多くに冷え性の症状があるという調査報告があり、血行悪化は便秘の主な原因のひとつです。ジンセノサイドには血行を促進する作用があり、腸の活動を活発にして便秘の解消に役立ちます。

また、腸の働きは自律神経によって調整されているため、ストレスなどで自律神経のバランスが乱れると、便秘や下痢の原因になります。
ジンセノサイドには自律神経のバランスを整えて、内臓の働きを正常に保つ作用があります。ジンセノサイドは腸の状態を正常に保ち、便秘の予防・改善に役立ちます。

むくみの改善

ジンセノサイドはむくみに対しても効果的です。
むくみは主に血行の悪化が原因で起こります。血行が悪化すると水分が細胞の隙間に溜まりやすくなり、手足や顔のむくみが発生します。ジンセノサイドには血行を促進する作用があるため、血行悪化によるむくみの解消に役立ちます。

また、血液中に含まれるアルブミンと呼ばれるタンパク質の不足も、むくみの原因になります。アルブミンは肝臓で合成されるタンパク質で、血液の水分量を一定に保つ作用があります。肝臓の働きが弱まってアルブミンが不足すると、血液に水分を取り込む力が減少し、細胞の隙間に水分が溜まりやすくなります。
ジンセノサイドには肝臓の機能を高める作用があり、アルブミンの合成を補助します。ジンセノサイドは、アルブミンの不足によるむくみの予防・改善にも効果的です。

ジンセノサイドには毒性がない

以上のような身体に役立つ数多くの効果があるジンセノサイドは、サポニンの一種です。
ほかの植物に含まれるサポニンの中には、過剰に摂取すると身体に悪影響を及ぼすものがあります。例えば、桔梗などの生薬に含まれるサポニンを大量に摂取すると、赤血球の膜が溶ける溶血症状や、吐き気などが起こります。
ジンセノサイドはサポニンの一種ですが、ジンセノサイドには毒性がなく、こうした悪影響の心配がないことが研究で確認されています。

約2000年前に記された中国最古の薬物書『神農本草経』にも、高麗人参は長期間摂取しても害のない養命薬として紹介されています。高麗人参は古くから薬草として広く利用され、その安全性が長年の経験からも確認されています。ジンセノサイドは安心して摂取できる成分です。

まとめ

ジンセノサイドは高麗人参特有のサポニンで、高麗人参の高い効果の鍵となる成分です。ジンセノサイドには数多くの種類があり、これらがバランスを取りながら機能して、身体の状態を正常に保ちます。最もジンセノサイドの量が多く、成分のバランスも優れているのが、6年根の紅参です。
ジンセノサイドは、数多くの健康効果や美容効果がありながら、安全性も高い非常に優れた成分です。健康で若々しい身体を手に入れるために、ジンセノサイドを豊富に含む高麗人参を、日々の生活に取り入れることをお勧めします。

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